General AAS:007 ／ 慰めの報酬 （2枚組特別編） 〔初回生産限定〕 [DVD]−ユルコロ情報

ヘビーメタル・ボンド。

　前作のハード・アクションを引き継ぐ、期待通りの２１世紀版ボンドです。無口で、ハードで、少し猫背で、シニカル。ヘビーメタルな雰囲気だなぁ、と思ってしまいました。かつての、紳士の国、ジェントルマン、ユーモアなジャズ・フィーリングという感じのボンドから、８ビートとヘビーなロック・サウンドのボンドに変わりました。良いですよ。

メーカー：20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

近代的なボンドとは？

　本作を持ってダニエル・グレイグが演じる「ジェームズ・ボンド」のイメージが固まった印象。
非情なまでにタフでクールでそして熱いボンドとなった。
アクションもこれまでのボンドに比べてかなり比重が置かれており、
本作だけでも陸・海・空全部やってしまったのは見事としかいいようがない。

ボンド・ガールであるカミーユも歴代のボンドガールとは
違う位置づけにされており、最後の別離のシーンが引き立つ。
ボンドの苦悩を理解するところまでは行くが、そこで彼女との交流は終わる。
ボンドの苦悩は彼自身にしか解決できなかった、という物語なのでこれは当たり前と言える。

演出面でよかったと思うのは
・ボンドと敵組織のチェイスや銃撃戦の時に周囲の情景を小出しに挿入する演出
・MI6の司令室のデザイン。やたら近未来的でカッコいい。
・クライマックスの舞台でのグリーンの登場シーン。なんか場違いなカッコでリンゴ（？）齧りながら来る小物っぽさが逆にグッド（笑）

映画もよいがＤＶＤで観るとQueen’s Englishの理解も深まる！？

　前作Casino Royalより活躍しているダニエル・クレイグ主演の映画。

映画を観るまで、何故「慰めの報酬」という題名なったかが、原題から読みとれなかった。さすが、戸田奈っちゃん！！！飛ばしの大家ですなぁ。

日本人のストライク・ゾーンにバチっと入れる翻訳は、本編中にも随所に現れていたですぞよ。よい意味（一般大衆）でも悪い意味（英文学者等の専門家集団など？）でも、戸田奈津は日本人にとって、無くてはならない存在であろう。

ＤＶＤ版（Bluerayも）がよいのは、字幕＝脚本を原語に変えてくれるところ。
聞き取れなかった部分も、しっかり脚本等を使って、字幕に変えてくれているので、自分のリスニング能力のチェックにも使える。

ダニエル２作目としては、期待通りの内容に仕上がっており、大変満足している。

新感覚、００７ジェームズボンドはイイね。

　正直、本題に入る前に、前作鑑賞の勧めを気にしていたが・・
映画館で見たとき、最初いきなりのカーアクションが迫力スリル満点
次に敵を屋根ずたいに追いかけるスピード感は抜群、切れ味のイイ描写に、
前作のつながりなんて吹っ飛んじゃったよ。
独立した物語として集中できたね。
それと、ダニエル・グレイグのジェームズボンドはピカイチだね。
不死身の男を充分過ぎるほど、堪能できたよ。
詳細内容はＤＶＤで確認することで、よろしいんじゃないかな。
今まで、いろんな男優がボンド役をこなしたが、彼がイチバンイイね。

肉体派ボンド、確立。最高のポーカーフェイス。最強のＭＩ６。

　ジェームズボンドの歴史を覆す、最強のボンドだ。ＭＩ６開発の小細工など使わず、己の肉体だけを信じて闘う、まさしく男。今、時代はこんな男を求めているように思います。

1作目からすると90点？

　あまりに原点復帰第一作が秀作だったので、こちらは厳しい評価が多い
ように思います。でもやっぱりＣＧに頼ってないし（ＣＧがないわけで
はないが）、武器や乗り物にも頼らず、生身、素手で戦う、そして全力
で疾走するダニエルの魅力は第一作と同じです。
余談ですが物語前半、バイクで尾行（追跡）するシーンのダニエル、
私は「大脱走」マックィーンを思い出しました。
それと、敢えて苦言を呈せば、Ｍの出番が多過ぎること。ジュディ・デ
ンチのファンですので嫌ではないのですが、要所要所であまりにも重鎮
が登場するのは果たして、であります。

どこまでもハードなボンドがいい！

　前作を継承したこの作品は、アクションシーンの見ごたえ十分の仕上がりで、冒頭のカーチェイスは舞台がヨーロッパという感じが出ていてて爽快感ありでした。ただ、前作のインパクトを期待していると、肩透かしに合うかも・・・特にボンドガールの存在感が前作と違い若干物足りなさを感じてしまいました。次回作品もダニエル・クレイグ色のハードで人間味ある007を期待しています。

主題歌の字幕

　主題歌に字幕が無いのが残念です。

作品は大好きなので文句はないのですが、アクションはもう少し少なくてもいいと感じました。
１４０分くらいにして、ゆったりしたシーンが欲しかった。

次回作に期待

　　こうして2作見ると、もうボンドは彼のもの。
ダニエル・クレイグでの次の作品も見てみたくなる。
相変わらずクールで今まで最もそう感じるボンド。
作品を重ねるごとに少しずつ違う面が見れたらとも思う。
いや変わらない方がいいかも…とも思う。
　このボンドいつも味方も敵に回す？みたいなところがあるけど
そんな今までにない一匹狼風も魅力なのかも。
アクションシーンのカメラワークは本当に素晴らしい。

007慰めの報酬を改めて鑑賞して

　この映画を初めて映画館で見たとき、僕は「この映画は前作よりアクションは凄いけどストーリーは随分薄くなったな」と思いました。同じ意見の人も沢山いるでしょう。
でも、DVDで改めて見てみるとストーリーがとても分厚く感じました。
最近のハリウッド映画はストーリーが難しく分りにくいです。だからこれも最初見たときストーリーが薄く感じたんだと思います。
この映画は何度か見なければちゃんと理解するのは難しいと思います。
DVDを買うか迷っている人は、まずDVDを借りて見てから考えることをオススメします。 :)

自分が自分であることの意味を追い続けるボンド！―渾身の演技に潜むもの

　　　前作「カジノロワイヤル」に続くダニエル・クレイグ主演の第2弾。すでに多くのレビュアーが述べているように，本作品を評価する1つの重要な観点は，「前作との比較に基づく特異性」である。すでに何十回と観賞した前作は実に素晴らしい出来栄えだった（彩りに富むシーンが数多く盛り込まれた名作）。果たしてその作品と比べて本作品はどうなのか，鑑賞する前からとても気になっていた（珍しくレンタル前に初回生産限定版を購入した）。

　　前評判のように，前作に比べて本作品は，あきらかにアクションのレベルが数段増しており，それが大きな売りになっている「00（ダブル・オー）」の称号を得たばかりの初々しいボンドとはまるで異なり，彼はすでに完全なる「プロ中のプロ」になっている。ピンチに陥ることはただあっても彼は圧倒的に強い。それが映画全体を通じて鮮明に伝わってくる，ごく一般的な印象論だろう。ストーリー性よりもアクションに比重を置いたシナリオに共感できるファンには文句なしに楽しめる作品だ。マット・デイモン主演の「ボーン・アイデンティティ」シリーズを髣髴とさせる。

　　ただ何度も観てみると，そうしたアクションが引き起こされる動機とそれに絡みあうボンドの苦悩ぶりといった＜人間的要素＞も決して看過することはできない。上司であるMのボンドへの「信頼度」も1つの着眼点だろう（ボンドは自分の「母親」的な存在とみなしている）。焦燥感に満ちた陰のあるボンドの表情や前作よりも引き締まった肉体も注目に値する。（愛する女性を前作で失った）「記憶」や「愛憎」そして「使命」など，本作品を象徴する言葉は多様にある。総じて「自分が自分であることの意味を追い続ける」ボンドの疾走ぶりが世界の各地を舞台として激しく展開される作品は，前作とは異なる魅力が詰まっている。「慰めの報酬」なる映画タイトルも意味深だ。ダニエル・クレイグは新たなボンド像を開拓してくれた。

前作が傑作だっただけに評価は分かれると思いますが個人的には悪くない

　前作の｢ｶｼﾞﾉﾛﾜｲﾔﾙ｣が傑作だっただけに評価は分かれると思いますが、個人的には、D･ｸﾚｲｸﾞのJ･ﾎﾞﾝﾄﾞには躍動感が溢れ、ｼﾘｰｽﾞの伝統をある程度守りつつ現代風に変化しようとしていることがよく分かり、秘密兵器に頼ることなく生身の人間としての活躍や葛藤が描かれ、ｼﾘｰｽﾞ全体を通じて決して悪くない出来と思います。

どろくささが漂うボンド。

　世界を股に駆けたグローバルな舞台で臨場感あふれる画面が眼前に広がり、各所で伝統シリーズの片端が散見されます。
カーアクション、ガンアクション、カンフーアクション、ボートアクション、エアーアクションとありとあらゆる手段を尽くしたアクションシーンの数々を網羅しており、豪華さが際立っています。
ただ、ダニエル・クレイグ演じるボンドは、前作のカジノ・ロワイヤルの方が俊敏なスマートさで印象深かったように感じます。
この作品も彼の冷徹無比で粘り強さと傷を負っても屈強でスピード感ある躍動がみられますが、ストーリーがちょっとどろどろし過ぎなのかもしれません。
逆に考えれば、かっこいいヒーローものを追い続け、近未来の最先端テクノロジーを感じさせるツールを利用したシーンよりも、今回の作品は、人間臭い一面をのぞかせた人情味があります。
それはその風貌から冷酷な感じを受けるダニエル・クレイグらしからぬ奇天烈を狙った作品なのかもしれません。
ボンドガールのオルガ・キュリレンコはほとんど知られていないと思いますが、表面上はさわやかで、内情に深みがあるといった演技がよかったと思います。

ある意味シリーズ中無二の作品

　「復讐」というテーマ故にやむを得ないが、徹底的なほどシリアスで、前作にはなんだかんだであった洒落た雰囲気やユーモア、ボンドの余裕というものが一切ないため、これはこれで面白いんだが、ボンド映画としてはやや物足りない印象。今回限りのテーマだろうから、面白いといえば面白いが。

ちょっとしたザコ敵との戦いでも血まみれになり、かなり苦戦するボンドはリアルといえばリアルだが、もう少しぐらい楽に倒す場面があった方が良かったように思う。
陸海空で縦横無尽に繰り広げられるアクションは凄まじい迫力で、テンポも良く進むが、アクション経験のある監督ではないためなのか、見せ方にやや難があり、特に冒頭のカーチェイスはごちゃごちゃしていて見づらく、もったいなく思う。
その分、ドラマの見せ方は流石マーク・フォスターという感じで、ラストの余韻なども含め、充実している。

前作の出来が非常に良い上、色々と難点があるためあれこれ言いたくなるはなるが、それでもダニエル・クレイグのボンドは、上質で魅力的なシリーズであることは間違いない。個人的には4時間かけて「新ボンド誕生」を描いた上での次回作が最高に楽しみである。

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