ミステリー:原子力潜水艦浮上せず [DVD]−ユルコロ情報

アメリカ大統領より原子力潜水艦の艦長になる方が難しい

　　アメリカ海軍が深海救助艇ＤＳＲＶを宣伝する為に作られた映画と言われていますが、そんな評判は気にならないくらい面白い映画です。
　冒頭の事故で沈んでいく潜水艦内部の描写や刻一刻と危機感は観ているコチラまでハラハラしてきます。救助艇宣伝映画と言われているのに、なかなか救助も巧く行きません。しかし最後はゲイツ大佐の神風精神的な活躍により、無事生存者は救出されます。その後に何事も無かったかのように写る海面が何とも言えません。
　ブランチャート艦長役のチャールトン・ヘストンは冷静沈着ながら地味な主役の印象を受けますが、その主役を喰ってしまうような名演技を披露したゲイツ大佐役のデヴィット・キャラダインやイヤミな優男ながら最後に男気を発揮する副長役のロニー・コックスが良かったです。後年、スーパーマンでメジャーデビューするクリストファー・リーブもチョイ役ですが出演しています。
　

メーカー：キングレコード

リアル・サンダーバード!!

　78年の製作なのに、現代の作品よりしっかりしている事に驚き。最近は脚本家の軍事知識がお粗末過ぎて、
軍の協力が有っても噴飯物の作品しか出来ないでいるというのに、これは素晴らしい。通信とか(水中電話？)
気になる部分も無くはないが、30年前なら許せるレベル。ケーブルリリースの玉掛ダイバーとかディティールも
かなり凝っている。見所はシステマチックな救助手順。サンディエゴ海軍工廠の格納庫シャッターが開き、
DSRVが姿を見せると同時に総員準備開始のアナウンスが流れる。アメリカ風のスマートなワンダバだ。
また、DSRVがトランスポーターで空港に運ばれ、クラムシェルドアの巨大輸送機に飲み込まれるシーンは
まさにサンダーバード!!大陸を横断してノーフォーク辺りに空輸され、支援母船に合流したのだろう。
そのスケール感が心地よい。先遣偵察の小型潜水艇はもちろんTB1号。DSRVは4号だ!文句なしの傑作である。

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